住宅ローンの支払いが困難な不動産は任意売却しよう！メリットや流れとは？

住宅ローンが残っている不動産は、通常は売却できません。
それでは、住宅ローンの支払いが困難になった場合はどうしたら良いのでしょうか。
今回は、そんなときに検討したい「任意売却」とは何か、メリットや売却の流れなどを踏まえながらご説明します。
栃木県宇都宮市周辺で、住宅ローンが残っている不動産の売却をご検討中の方は、ぜひご参考になさってください。

不動産の任意売却とは①ローンが残っているとなぜ売却できない？

任意売却とは、住宅ローンの返済が残っている状態で不動産を売却することです。
住宅ローンが残っている不動産は基本的に売却できないので、任意売却するときは住宅ローンを借りた金融機関の許可を得る必要があります。
では、なぜ住宅ローンの返済が残っている不動産は売却できないのでしょうか。

住宅ローンが残っていると売却できない理由は「抵当権」

抵当権とは、住宅ローンを借りるときに金融機関が対象の不動産に設定する権利です。
住宅ローンの返済は長期間続くため、金融機関には途中で返済されなくなるリスクがあります。
そこで、もし住宅ローンの返済が滞ったら不動産を差し押さえて売却できるように、抵当権を設定するのです。
抵当権が設定されていると、基本的に不動産は売却できません。
抵当権は住宅ローンを完済すると抹消でき、この時点で不動産売却が可能になります。
つまり、住宅ローンが完済できない状況では抵当権を抹消できず、不動産売却ができないのです。

住宅ローンの支払いが滞ると実行される「競売」

住宅ローンの支払いが長期間滞ると、最終的に不動産は金融機関に差し押さえられて競売にかけられてしまいます。
競売とは、金融機関などの債権者が貸付金を回収するために、裁判所に申し立てて強制的に不動産を売却する制度です。
競売にかけられると、売却価格が市場価格よりも安くなるなど、さまざまなデメリットが生じてしまいます。
一方、任意売却は通常の売却とほぼ同じ流れで進めることができ、売却価格も市場価格に沿って決められるので、競売よりも高く売れる期待が持てるでしょう。
高く売れたほうが貸付金をより多く回収できるので、任意売却を認めている金融機関も多くあります。
住宅ローンの返済が厳しくなりそうだと感じたら、早めに金融機関へ任意売却できるかどうか相談してみましょう。

不動産の任意売却とは②メリットだけではなくデメリットもある？

任意売却は、競売に比べると多くのメリットがある方法です。
ただし、通常の売却に比べるとデメリットがあります。
どのようなメリットとデメリットがあるのか、それぞれご説明します。

競売と比べたときの任意売却のメリットとは

競売と比較すると、任意売却には以下のようなメリットがあります。

• 市場価格に近い価格で売れる可能性がある
• 残債を分割返済できる
• 周囲の方などに事情を知られる心配が少ない

競売の売却価格は裁判所が決めるため、不動産の所有者の意思は反映されず、市場価格よりも2～3割低くなることが一般的です。
その点、任意売却の売却価格は所有者が金融機関と協議して決めるので、了承を得られれば市場価格に沿った価格を設定できます。
そして、残債を分割で返済できることも任意売却のメリットです。
競売の場合は一括返済を求められますが、売却価格が低めになるので完済できないことが多く、自己破産してしまう可能性があります。
任意売却の場合は分割返済が認められるうえ、収入などを考慮した金額を設定してもらえるので、生活を立て直すことが可能です。
また、競売物件は新聞やインターネットなどに載るため、周囲の方に「住宅ローンの支払いに困って不動産を売却した」という事実を知られてしまうかもしれません。
任意売却は、通常の不動産売却と同じような流れで進められるので、そのような心配が減るでしょう。
他にも、任意売却には「引っ越し費用を売却代金から出せる」などのメリットがあります。
引っ越し費用は荷物の量や引っ越し先によって10万円以上かかることがあるので、住宅ローンの返済が困難な状況においては支払いが厳しいかもしれません。
任意売却は、許可をもらえると最高30万円までの引っ越し費用を売却代金から出せるので、自己資金を節約できます。
このように、任意売却にはたくさんのメリットがあるので、競売よりもおすすめの方法だといえるでしょう。

通常の売却と比べたときの任意売却のデメリットとは

競売よりもメリットが多い任意売却ですが、通常の売却に比べると以下のようなデメリットがあります。

• 債権者の許可を得なくてはならない
• 精神的に大きな負担を感じる
• 信用情報機関に登録されてしまう

任意売却するためには、債権者である金融機関などの許可が必要です。
売却価格などを決めるときも協議する必要があり、通常の売却に比べると所有者が自由にできる部分が限られます。
なかには任意売却を認めていない債権者もいるので、ローンを組むときは確認しておきましょう。
また、「住宅ローンを数か月にわたって滞納していること」が任意売却の条件の一つです。
住宅ローンを滞納すると、債権者から督促されたり連帯保証人に請求が届いたりして、精神的な負担を感じるでしょう。
任意売却の際は連帯保証人の同意が必要なので、事情を説明しなくてはならず、その点も負担になるかもしれません。
そして、住宅ローンを3か月以上滞納すると、信用情報機関に登録されてしまいます。
信用情報機関に登録されると、5～7年ほどは大きなローンを組めなくなるので注意しましょう。

不動産の任意売却とは③売却する流れで大切なポイントは何？

先述したように、任意売却の流れは通常の売却とほぼ同じです。
基本的には、以下の流れで進めます。

• 住宅ローンの残高を確認する
• 不動産の査定を受けて、オーバーローンかアンダーローンかを調べる
• 債権者から任意売却の許可を得る
• 売却活動を開始する
• 買主が決まったら売買契約を結ぶ
• 決済のあとに不動産を引き渡す
• 残債の返済を続ける

この流れのなかには任意売却ならではのポイントが2つあるので、それぞれについて解説します。

ポイント1：オーバーローンかアンダーローンかを調べる

オーバーローンとは、不動産の売却代金で住宅ローンを完済できない状態のことで、任意売却を検討する必要があります。
一方、アンダーローンは不動産の売却代金で住宅ローンを完済できる状態のことで、抵当権を抹消できるので通常どおりの売却が可能です。
どちらの状態なのかは、住宅ローンの残高と不動産の査定額を比較するとわかります。
アンダーローンの場合は任意売却しなくて済むので、督促を受けることも信用情報機関に登録されることもありません。
住宅ローンの返済が厳しくなりそうだと感じたら、延滞してしまう前に残高と査定額を調べて、どちらの状態になりそうか確認しておきましょう。

ポイント2：残債の返済を続ける

任意売却の場合は売却代金で住宅ローンを完済できないため、不動産売却の流れが終わったあとも返済が続きます。
返済額は収入などを考慮して決められ、月額5,000円～3万円程度が一般的です。
負担が重くならないように配慮してもらえることが多いので、最後まできちんと返済しましょう。

まとめ

住宅ローンの返済が困難になりそうだと思ったら、早めに任意売却を検討しましょう。
競売に比べるとメリットが多く、生活再建もしやすいのでおすすめです。
私たち「ハウスドゥ宇都宮南」は、栃木県宇都宮市を中心としたエリアで不動産売却をサポートしております。
「住宅ローンの返済が困難なので売却したい」などのお悩みがございましたら、弊社がお力になりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

宇都宮の不動産売却は当社にお任せください。